こんにちは。箕輪町の整体。はやし健康整体院の林です。
当院は肩こりや腰痛が得意ではありますが、ここ最近は膝の痛みで来院される方も増えてきています。
ブログで膝の痛みについて書いていなかったので書いてみようと思います。
膝の痛みですが、本当に原因は様々です。
歩き方、不良姿勢、O脚、関節が硬い、筋力低下、運動不足など多くあります。
膝の痛みの原因については、ネットでも多くの方が書かれているので、今回は当院ではどうやって痛みの改善を目指すのかを書きたいと思います。
膝のお皿の確認
膝に痛みがある場合必ず確認するのが、膝蓋骨という膝のお皿の動きの確認です。
膝の前側や内側が痛いという方は、この膝蓋骨の動きが悪くなっていることが多いです。
膝蓋骨は膝の曲げ伸ばしの際に上下に動くのですが、動きが悪いと膝の屈伸を上手に行うことができません。
動きが悪い状態のまま曲げ伸ばししようとするため、痛みが生じます。
膝の痛みは姿勢や関節の歪み、筋肉の問題が原因で起こります。
上記のことが原因で起こる痛みには運動療法が効果的とされていますが、先に膝蓋骨の動きを良くしてからのほうが効果が出やすいため、運動療法の前に行います。
大腿内側の筋肉の状態の確認
次に確認するのが大腿の内側の筋肉の筋力と硬さの確認です。
膝の内側に痛みが出ている場合、伏在神経という神経が関係していることがあります。
伏在神経は大腿の内側を通るため、ここの筋肉が硬かったりすると伏在神経を引っ張ったり圧迫してしまい痛みが生じます。
また、鵞足と呼ばれる場所が下腿の上部内側にあります。
ここには大腿内側の筋3つが付着します。
ここに圧痛がある場合も伏在神経に影響を与えている可能性が高いです。
膝蓋骨と同じで、運動療法の前に大腿内側の筋のもみほぐしや、鵞足の圧痛療法を行います。
脛骨内側のはがし
膝が痛い、腰痛、ぎっくり腰などの痛みがある人は、脛骨の内側にコリがある場合があります。
普通筋肉は、起始部と停止部の2か所のみが骨に付着しますが、下腿の筋肉が硬くなっていると脛骨の内側に筋肉が癒着してしまうことがあります。
癒着してしまうと筋肉が正しい走行からずれてしまい、正常な働きをしなくなります。
ですので、運動療法の前に脛骨から筋肉をはがすことを行います。
人によってはとても激痛ですが、心を鬼にしてはがしていきます。
次は当院の施術法である操体法を使った膝の痛みの施術について書きたいと思います。
体の状態をうつしだす「ヒカガミ」
当院では操体法という施術を軸に行っています。
その操体法には、基本操体といってどの症状にも行うといいとされる施術があります。
その中の一つがつま先上げと呼ばれる操法です。
膝の痛い人にも必ず行います。
仰向けになり両膝を立てます。
その状態からつま先を上げてもらい、足の甲に抵抗をかけるというシンプルな操法です。
この操法は何を目的としているかというと、膝裏のコリをとることを目的にしています。
コリをとることで下肢や腰の筋肉の緊張が取れ、腰痛や膝の痛み、肩の痛みが改善します。
操体法ではこの膝裏のコリをヒカガミと呼びます。
どの操体法の本にも、ヒカガミは親の敵と思って、しっかり取り除くことと書いてあります。
ヒカガミは全身の状態をうつす鏡です。
膝の裏の鏡で膝鏡と書きます。
ここにコリがあれば体のどこかに歪みが生じています。
操体法ではこのコリがあるかないか、どの場所で痛みが出るかによって体の状態を判断します。
解剖学的には足底筋や膝窩筋のコリを確認しているのだと思います。
足底筋は小さな筋ですが、とても感受性の高い筋です。
全身の筋は筋膜によって繋がっているので、体に歪みがあると左右の下肢の筋にも影響が出ます。
その中でも感受性の高い足底筋にコリとして症状が現れやすいため、これを体の歪みの指標にしているのだと思います。
小さいやつだが役割は重要「膝窩筋」
膝裏には膝窩筋という筋肉があります。
この筋も大きくはないのですが、重要な筋肉の一つです。
膝窩筋は膝の安定性を高めてくれる筋です。
膝の屈曲と脛骨の内旋をする筋でもあります。
その他にも膝の曲げ伸ばしがスムーズにできるように動きを助ける役割を持っています。
この筋は膝の間にある半月板ともくっついているので、この筋が硬くなると半月板の動きも悪くなり、膝へ負担がかかります。
膝の屈曲筋であるこの筋が硬くなると、膝がまっすぐ伸びず骨立ちができません。
そうなると余計な筋の収縮が必要になり、頑張りすぎてしまった筋は疲労し硬くなります。
これが腰痛や膝の痛みを引き起こす原因になってきます。
膝が曲がった状態はO脚になりやすい状態でもありますので、この状態が続くことでO脚になりさらに続くと膝関節症になったりします。
また、膝窩筋は頸椎にも影響を与えることが分かっていますので、ここが硬かったり筋力低下していると首や肩の疾患、自律神経にも影響が出るといわれています。
膝窩筋は脛骨神経支配なんですが、脛骨神経は坐骨神経の枝です。
膝窩筋が硬いと脛骨神経を通して、坐骨神経にも伝わり、そこから腰へ繋がります。
このことから膝窩筋は腰痛とも深い関係があるといえます。
操体法の基本操法であるつま先上げを行うことで、膝窩筋の緊張を取り除くことができ、ひざ痛だけでなく腰痛や肩の痛みの改善を図っています。
最後に
以上が当院で行っている膝の痛みに対する施術です。
基本操法であるつま先上げが、どんな症状にもやるといいといわれている理由が分かったのではないかと思います。
膝の痛みの状態や原因は様々なので、この他にも色々と行いますが、主に行うものを今回書かせていただきました。
施術以外にも当院では普段の生活に対してのアドバイスや、セルフケアも多く伝えていますので、膝の痛みに対して効果がでやすいようになっています。
伊那市、箕輪町、辰野町の方で、膝の痛みにお悩みの方は当院へご相談ください。