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前腕の痛み

こんにちは。箕輪町の整体。はやし健康整体院の林です。

当院へ来られる方は、腰痛、肩こり、足の痛みの方が多いのですが、腕の痛みを訴えられる方もいらっしゃいます。

症例を1件紹介したいと思います。

右の肘から前腕の内側(親指側)に痛みがある30代男性

右肘の内側から前腕にかけての痛みで来院されました。

筋トレが趣味で、仕事でも腕を良く使う仕事で、その両方で痛みが出ておられました。

右前腕と右胸の筋肉に硬さがあり、肘の内側からの痛みだったためゴルフ肘に近い症状だと判断しました。

腕と胸に施術を行うと、前腕の硬さが緩和し痛みの軽減がみられました。

腕は筋膜のつながりから胸の筋とかかわりが深く、この方は猫背があったため、胸の筋も硬くなりやすい状態でした。

それに加え、趣味の筋トレや仕事の影響から腕への負担もあり、前腕へ痛みが出てしまったと思われます。

セルフケアをお伝えしてしっかりやってくださったようで、2回目の時には胸は硬さがまったくなく、肘も気にならないレベルになっていました。

この方のように腕を酷使する職業やスポーツ、腕を良く使う主婦の方々は腕や手首に痛みが出やすくなります。

次は腕に痛みがでる疾患と原因についてお話ししたいと思います。

主な疾患と原因

①ゴルフ肘

腕に痛みが出る症状として多いのが、ゴルフ肘、テニス肘です。

ゴルフ肘は上腕骨内側上顆炎といいます。

肘と前腕をつないでいる筋肉の内、手首や指を屈曲させる筋肉は上腕骨の内側上顆という部分につきます。

この筋肉の腱に炎症が起きることで肘や前腕の内側に痛みが出ます。

肘を曲げたり手首を曲げる動作で痛みが出ることが多いです。

写真の青丸が内側上顆、赤丸が痛みの出る範囲です。

ゴルフ肘と呼ばれていますが、ゴルファーだけに起きる疾患ではなく、握る、手を回す、手首を曲げる、手に持続的な圧がかかるといった動きを繰り返し行うスポーツや仕事でも起きます。

手首や手指を動かす筋肉に繰り返しストレスがかかる、もしくは急激に過度のストレスがかかることで発症します。

ちなみに僕もこれになりましたが、原因は毎日のお風呂掃除で浴槽を洗う動作が原因でした。

洗う時に手に持続的な圧がかかり、それが過度なストレスになり痛みがでていました。

今でも気を抜いて腕や手に負担をかけると痛みが出ることもあり、再発しやすい疾患ですので、予防策をとることが重要です。

②テニス肘

テニス肘は上腕骨外側上顆炎といいます。

ゴルフ肘とは反対の上腕骨内側上顆から前腕の外側に痛みが出ます。

重いものを持つ、タオルなどをしぼる動作で痛みが出やすいです。

写真の青丸が内側上顆、赤丸が痛みの出る範囲です。

上腕骨の外側上顆には手の伸筋群がつきます。

テニスでバックハンドでボールを打っていると、ここに負担がかかり炎症を起こします。

これもテニスプレイヤーだけでなく、手や腕を酷使する仕事や家事などの動作によって痛みが出ることが多いです。

主に保存療法で対処することが多いです。

テニス肘は治ったと思っても、手や腕に負担があると再発しやすいため、治療後も予防策をとることが重要です。

③肘部管症候群

この疾患は手の動きや神経をつかさどる尺骨神経に障害が起きます。

肘にある肘部管を通る尺骨神経が圧迫され症状が出ます。

主に小指側にしびれや握力の低下といった症状がみられます。

肘を曲げると痛みやしびれが強くなるのが特徴です。

原因は長時間にわたり腕を酷使する、大工さんや工場勤務の方に多い疾患です。

他にも骨折やスポーツ、腫瘤(しゅりゅう)が原因となることがあります。

簡単な検査でティネルサインというものがあり、肘の内側を叩くと小指側に痛みやしびれが誘発されます。

尺骨神経は多くの筋肉を支配している筋肉のため、日常生活にも大きく影響が出る疾患です。

④TFCC損傷

TFCC損傷は発症すると、手首をひねったり手首を小指側に曲げたりすることで痛みが出るようになる疾患です。

TFCCは三角繊維軟骨複合体の略称で、手首の小指側にある靭帯と軟骨の複合体です。

役割として手をついたり、小指側へ手首を曲げる際の緩衝作用、手のひらを上や下に向ける回内外動作の時に前腕にある2本の骨を安定させる機能があります。

原因として転倒の際に手をついたり、手や腕を酷使するスポーツ、仕事をする人に多い疾患です。

特にねじを回すドライバーを使う時のような、手首をひねる動作が多い仕事に多く見られます。

日常生活ではドアノブを回す、車のエンジンをかけるといった動作で痛みが誘発されます。

手首の中でも、尺骨茎状突起という手首の小指側のぽこっとでている骨のところに痛みが出ることが特徴です。

また、安静時には痛みがなく、動作時に痛みが出ることも特徴です。

⑤腱鞘炎

腱鞘炎は腱と腱を包む腱鞘に摩擦が生じたことで炎症が起こる疾患です。

腱や腱鞘は体の様々な部位に存在していますが、症状は動きの多い指や手首に多発します。

ばね指や以前ブログでも書いた手根管症候群も腱鞘炎の1つと考えられ、しびれや痛みの出る部位が違います。

手根管症候群については過去のブログをご参照ください。

症状として炎症が起きた周囲の腫れや痛み、指や手首の動きが悪くなる、手指のしびれなどがあります。

手指や手首を良く使う家事や仕事、ピアノやパソコンを良く使う方の発症が多く、若い方ではスマホの使いすぎによって発症することが多いです。

腱鞘炎は手を酷使しない人にもよく見られることから、ホルモンバランスの変化や加齢も原因と考えられています。

腕や手首に痛みを出さないために

前腕に症状が出やすい5つの疾患をご紹介しましたが、どれにも共通している原因として手や腕の酷使があります。

腰痛や肩の痛みもそうですが、長時間、長期間にわたり体を酷使することは体にとって負担が大きいです。

1日では問題なくても繰り返し同じ動作を毎日行っているとその部位に痛みがでやすくなります。

そのため腕の疾患はスポーツ選手、主婦、料理人、デスクワーク、手仕事の方に多くなります。

整体師の僕も含め、手や腕を良く使う方は痛みを引き起こさないために、毎日のセルフケアが重要になってきます。

すでに痛みが出てしまっている方は安静が一番ですが、マッサージやストレッチをすると効果的です。

最後に自宅で行えるセルフケアをお伝えしてしたいと思います。

手や腕のセルフケア

①母指球のマッサージ

親指下の膨らんだ部分を30秒ほどもんでください。

痛みが強い場所を念入りに行いましょう。

手が疲れるようであれば、突起があって先が鋭くないものに押し付けるかたちでもいいと思います。

②合谷のツボ

親指と人差し指の間の痛みがある部分を30秒ほど揉みほぐしてください。

③橈骨のマッサージ

手首の親指側から肘にかけてある骨を橈骨といいます。

これを指で挟んでゴシゴシと上下にしごいてください。

手首から肘まで行いましょう。

時間は1分以内がいいと思います。

そのあとは前腕全体を揉むと効果的です。

④大胸筋のマッサージ

胸の筋は筋膜のつながりがあります。

腕が痛い方は胸も硬い場合が多いので、触ってみて硬くて痛い部分があればそこを重点的に30秒揉みほぐしてください。

⑤手のストレッチ

腕の内側の筋肉を伸ばすストレッチです。

壁に指を下側にして手をつきます。

胸を開くように体を反対側へひねっていきます。

これで胸と腕の筋肉にストレッチ効果をだすことができます。

20秒ほど伸ばせば大丈夫です。

最後まで読んでくださりありがとうございました。

腕に痛みがある場合、まずは医療機関を受診してください。

病院で問題なしといわれた場合は、体のほかの部位が痛みの原因であることがあるので、その時はご連絡ください。

伊那市、箕輪町、辰野町で腰痛や肩こりでお悩みの方は、はやし健康整体院までご相談ください。

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